「サッカー選手の正しい売り方」
05/11
「サッカー選手の正しい売り方」
小澤一郎著 カンゼン
3/30放送分J-SPORTS「FOOT!」→4/1付け朝日新聞日曜版「GLOBE」と
目にした番組・新聞で、サッカー移籍市場・各国リーグの勢力図・
テレビ放映権やオイルマネーなどの話題が続けて特集されていたところ、
ふとこの本のことを思い出した。
18きっぷ旅行の途中、八王子駅で購入。浜松までの帰途で読んでみた。
サッカー選手の移籍が日本独自のローカルルールに基づくものから
「FIFAルール」に統一されたものの、過渡期で対応が遅れ事実上
\0移籍された象徴的ケース(エスパルス・岡崎の件:2章に詳細)、
その逆で移籍元のチームにも相応の対価がもたらされたケース
(内田:鹿島→シャルケ 長友:FC東京→チェゼーナ(インテル))を
例に、Jクラブや日本人選手にとってどのような契約・立ち居振る舞いが
望ましいのか? そこから昇華して日本人・日本そのものがこの時代に
存在感を発揮するには? という大きなテーマまで語られている。
日本人選手(しかも代表級)が海外に\0移籍される(引き抜かれる)のは、
正直明治維新後の「不平等条約」みたいなものだと思う。
サッカーで日本はまだ一人前とみなされていない という証左か。
今夏、香川がマンチェスタ・ユナイテッドに移籍して、パク・チソン
並みの活躍があれば、日本人全体の評価が底上げされるのは間違いない。
それよりも、書中の指摘にもある、
Jリーグが新卒の選手を獲得する際の初年度の年俸
(C契約)を上限480万円/年 で一律制限してしまっているほうが
自分は問題じゃないかと思う。宮市(ボルトン)くらいの素材に、
高卒時点で海外からお声が掛かれば、Jリーグを経由する必要はない。
選手にとっては良いことでも、Jリーグの底上げにも収入(移籍金)にも
繋がらず、自ら首を絞めることになりかねない。
清水エスパルスとして喫緊の課題がまさにこれで、
直近では五輪世代の大前、高木。ユースから飛び級プロ契約の石毛、
今年入団の白崎をはじめとする、せっかく集めた逸材に対して
・まずはチームの勝利に貢献、→・同時に長期の契約を維持、→
・良いオファーがあれば、チームにも(移籍金を獲れる)利益のある形で
海外に快く送り出してあげる、
という準備ができるかどうか、じゃないかと思う。
選手の移籍は交渉事なのでこんなうまくいくと思わないが、
「岡崎事件」を経て、対策を講じていると考えたい。
そのほかは、サッカーの中心地・著者の拠点である
欧州での例示に最も多くページが割かれている。
当地が発祥・本場であるF1や競馬と共通していると思ったのは、
目先の試合・レースに熱狂するのは当然としても、
どうやってチームを強く(またはそれを維持)するか?
そのための方法論や次の一手に対して、同じくらい注目するというか、
むしろそちらのほうを楽しんでいる、という気がする。
サッカーなら監督人事、F1ならデザイナーとの契約、
競馬だと新たな種牡馬の導入、もちろんお金にまつわる話は一年中だろう。
日本は子供の手前か、あるいはまだまだ無頓着なのか、お金や契約の話は
タブー視される傾向で、最近では高額納税者の発表もしなくなった。
その金額は(たとえ一個人が使い切れない額であったとしても)
基本的には仕事や努力の対価・価値を表す訳で、公表は悪くないと思うが。
日本ではそれが「称賛」「尊敬」にならず、嫌がらせや妬みを生む
時代になってしまっているのか?
だとしたら問題だし、世界の流れと逆行している気がしなくもない。
もう一つ紹介。
「サムライブルーの料理人」 西芳照著 白水社
著者はワールドカップ2大会で日本代表チームに同伴した
Jヴィレッジの総料理長。裏方さんがよい準備をしているのが、
代表チームの浮き沈みない成績につながっているのだと納得。
料理本ではないがレシピの紹介も面白い。
ただ、この本はJヴィレッジが震災で「被災」する前の編集。
どうされているかと思っていたが、「原発作業員支える日本代表シェフ」
(日本経済新聞)としても活躍されているとのだった。
今の日本ならば食で困ることはない豊かさだけど、
(高価格でなくても)一工夫・一手間加わった食事は
事故の収束にはきっと大きな力になると思う。
















































































































